淡い記憶の設計図
おかしな
ユメをみたんだ
全てがなぜか絵コンテのような世界
身体は緑の線で描かれていて
髪の毛はピンクの線でかかれていてゆらゆら風に合わせて揺れている
色はその線の二色だけで、ほかはモヤモヤと何色かも分からない謎の色でそこが学校の廊下だと言う事をかろうじて主張していた
そのゆめのなかの『わたし』は廊下を歩きいつものお決まりと頭の中に響かせてからひとつの教室のドアの前で止まる
取っ手に手をかけドアを開けようとするんだ
でもなぜかドアはぴくりともせず
途端にぶわっと風が吹くと誰もいなかったはずの『わたし』のとなりに杖をついた老婆がたたずんでいる
全てが絵コンテの世界の中で老婆が持つ杖だけがホンモノの色をしていた
線だけの老婆の見えない目は何処かを見つめ、そして何かをつぶやきするりと杖を落とした
大丈夫ですか
そう『わたし』は言いながらしゃがんで杖を拾おうと手を伸ばす
歩くことすら地面を踏んでいるのか分からないようなふわふわしたこの世界でしっかりと杖は『わたし』に『拾われた』
次は気を付けてくださいね
そう微笑みながら老婆に杖を渡そうと視線を動かすと廊下をバタバタと走る音がして
「なにしてるんだ!!授業はとっくに始まっているんだぞ!!」
耳をつんざくような怒声に驚いて姿を追うとそこには白衣の、先生らしき若い男性が呆れた顔でこちら側を見ていた
こちらを見ているが『わたし』を見ているわけではなく、おそらく老婆に向けているものなのだろう
おばあさんに何を言っているんだろうか
老婆を見ようと振り返るとまた強い風が吹いて一瞬目を瞑る
次に目を開けると老婆のいた位置には『わたし』と同じような年齢の学ランの男の子がたたずんでいた
目を見張る『わたし』をよそに男の子は申し訳なさそうににこっと男性に笑いかけ、わざわざすいませんとだけ言うと静かに目を細めた
白衣の先生はくるりと後ろを向き早く来いといってすたすたと歩き始める
全てが『わたし』抜きで進む世界に動揺し思わず持っていた杖を『落とした』
しかし杖は最初からなかったかのようにふっと空気に溶けていった
どうしようもなくなった『わたし』に男の子は歩きながら視線を送り
こういった
『また。おいで。話してあげる。全てを。
だから…
だから忘れないで。』
今思えば彼は他の景色と違って綺麗な
キレイな色をしていた
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今日こんな感じの夢を見ました。
色彩がすごくきれいだったので書き出し…夢日記?w
そういえば男性は夢に色が無いらしいのですがそれってホント?