ココロ色 ※たぶんおホモ
「何その絵。だっせー」
「…そう」
ひとまとめに美大といっても専攻によってどれもこれもがらりと変わる
描くものはもちろんだが、教室の様子やら匂いやら人格やらそれぞれに特徴があって
たまに全く違う種類の作品を見に回るのはなかなか気分が良い
今日は飲み物を買いに行く途中ふと視界に入った教室に足を踏み入れた
確かここは空き教室だったはずだけど…
「なんか全体的にモヤモヤしてる気がする」
「皐月は油絵専攻だろう?専門じゃないのに…
…いや、専門外から見てもダメって事ね。」
空き部屋だったはずの教室には日本画専攻の小鳥遊が独りぽつんとあぐらをかいて絵の具片手にうーんとうなっていた
「根本は絵なんだから外も内もないって。
冷めてるっていうか脱力してんなタカナシくんは」
「…俺の名前知ってんだ…へぇ」
「お前、日本画と油絵は隣の教室だぞ…嫌でも前通るし、名前くらい耳に入る」
「そうだっけ。油臭かったのはそういうことなのか…。
俺あんま他の興味なくてさ」
そういって猫背の彼は立ちっぱなしの俺の顔を上目づかいに見た
でも目線は合わなかった
☆
続いたらいいなと思ってる
脱力系男子天使ですよねくれください